ジャパンアミューズメントエキスポ2013
期間:2013年2月15~16日
@幕張メッセ
取材記録メモとスナップ(イベントコンパニオン)
最新(未発売の商品を含む)のアーケード用ゲーム機が無料で遊べる。ガチャガチャをくるっと回せば何かが出てきてもらえるし,クレーンゲームもやり放題で景品も持ち帰ることができる。気のせいかもしれないが,クレーンのパワーがゲームセンターにあるやつよりも全体的に強力な気がした。ゲーム機の前で興味を示せば,コンパニオン(と社員)が付き切りで解説してくれる。筆者はゲームには全体的に興味がないのでお菓子をゲットできるゲームで適当に遊んでおしまい。
ゲーム産業は日本が世界に誇るコンテンツだし重要であることは否定しない。けれども,あまりに知識がなさすぎるので,今回は軽く流して,次回までに知識を蓄えておきたい。
そこで個人的に注目したのは,ローティーンから年配まで幅広い年代の女性に支持され,ファッション的に消費されているあの機械,いわゆる「プリクラ」である。しかしこの広く普及した「プリクラ」という呼称は,とあるメーカーの商標なので他のメーカーは使うことができなくて,関係者は呼び方に関してやや神経質な様子であった。
今回話を伺ったフリュー株式会社(Furyu)のFさんからは「プリ機(またはプリントシール機)」という,(仮に初めて耳にしたとしてもその含意が確実にユーザーに伝わる)素敵な代替表現を教えていただいたので,以下では短縮形を好む若者の流儀に合わせて「プリ機」と表記する。
Furyuが今回の展示会に照準して披露した最新のプリ機(3月中旬発売)は,その名も「Beauty Addict」。個人的にはこれくらいアグレッシブに主張していたほうが好きだ。さて,肝心の性能であるが,その名に恥じない高性能な機能が搭載されている。なんでも「プロメイクアップアーティスト監修という業界初の試みにより、今までは困難とされていた化粧の写りが格段に美しくな(公式サイトより引用)」ったという触れ込みだから俄然期待が高まる。
この新技術の導入はなかなか画期的な出来事だといえるのではないだろか。なぜなら,プリ機のシステムについて筆者なりの強引な解釈を試みるならば,美白および美肌効果を限られた時間で演出するためには強いライティングとデジタル処理によって「白飛ばし」させるしかなかったように思われるが,このようなやり方もそれなりの支持を獲得してきたのだと思う。しかしながら,このやり方だと各々に個性や特徴があるはずのメイク技術の差異がおおよそ無効化されてしまうという問題があったように感じる。プリ機がかなりのデジタル処理を施すことは大前提だとしても,一方で被写体になる人物のオリジナリティをどれだけ自然なまま残せるのかといういわば対極にある問題の克服に,プリ機を作る側も遣う側も,ロマンがあるのだと思っている。
「Beauty Addict」を監修したメイクアップアーティストが『Nuts』や『JELLY』などで活躍する野崎裕子氏であるというのは,ファッション誌マニアの筆者にしてみれば注目しないわけにはいかないし,きわめて戦略的な印象さえ受ける。
まず,ファッション誌は言うまでもなく紙媒体に印刷された,平面の世界である。また,プリントシールも同様の性質を有しているといえよう。そこで,誌面上のモデルをいかに美しく見せるか―言い換えればいかにフォトジェニックに見せるかー を日々鍛錬しその技術に秀でた人物が野崎氏ということになる。
さらにいうならば,『JELLY』も『Nuts』もいわゆるギャル雑誌である。カジュアル系の『no・nno』『mina』やストリート系の『SEDA』『mini』といった雑誌に比べると誌面で提案するメイクは濃く,読者のそれも同様に濃い傾向があることは(数値化できるわけではないが)断言していい。一般的に濃いメイクほど写真に映えるといわれているし,しっかりメイクの写真写りを知り尽くした野崎氏の知識とテクニックがどのように反映されているのか気になるところである。
http://www.furyu.jp/2013/01/beauty-addict.html
Fryuブースのコンパニオン
大賀彩貴さん(学生)19歳
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枇杷田沙織さん
http://transtyle.jp/contents.php?user_id=326
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