センチュリーゴシックやカベルを検索ワードにして訪れる人が意外なことにけっこう多くて，サイトの趣旨を考えればちょっと予想だにしなかったことなので，驚いている。幸いなことに検索順位の上位に表示されるみたいなので，ときどき加筆していくつもり。フォントに敬称をつけるとかいつもふざけているようにみえても，筆者はいたって真剣である。
先日記事にするほどの内容ではなかったので，staffblog（http://annex.transtyle.jp/staffblog/1200）でAvant Garde Gothic（以下，Avant Garde）がコスメブランドADDICTIONに使われていることに言及した際に，Century Gothicたんが比べられるべきはAvant Gardeちゃんであることにも触れたが，今回はCentury Gothicの採用例を参照しながら具体的に比較する。なお，比較するのは細いウェイトのみで，基本的にデザイン的な美しさにしか言及しない。
センチュリーゴシックはFuturaと似ているだとか真似っこだとかいわれているけれども，似ているのはフツーラではなくてアヴァンギャルドだと思う。もっとも，アバンギャルドはFuturaにインスパイアされてデザインされたものらしいから，FturaとCentury Gorhicが似ていると言われても不思議ではないが，以前の記事で指摘したように，ジオメトリックなサンセリフフォントはerberの影響下にあるのだから，真似したとかされたとかの議論は意味がないし，興味もない。結局，特定の文字で強烈な個性を出せるかどうかが重要だと思う。
以下にCentury GothicたんとAvant Gardeちゃんの比較画像を載せたので，参考にされたい。
両者に共通するのは，とりわけアルファベットが，横にぶくぶく膨らんだデザインにあって，両者にかわいい属性を内包させることになる個性でもある。やや痩身体型のFuturaとはあきらかに違うし，xハイトがFuturaより低めなのもかわいい。
Avant GardeはQがきわめて特徴的で，かわいい。「Q」がデザインしようとしているロゴなどに含まれる際は（あえて避ける場合も）候補に挙げられるべき筆頭フォントだと思う。
それから，Gのデザインにも明確な差異が認められるけれど，これはちょっとだけAvant Gardeのほうがかわいい。小文字のuはCentury Gothicの圧勝。
やはり，センンチュリーゴシックたんと比べられるべきはアヴァンギャルドであり，代替フォントとして，補完的な役割を担っていると思う。OS別のフォント普及率ではWindows，MAC共にアバンギャルドの普及率が低く，またアヴァンギャルド方が人気があるようなので，センチュリーゴシック でアバンギャルドを代替させるのが手っ取り早いかもしれない。
フォントのOS別普及率が調べられるサイト（英語）
http://cssfontstack.com/
Century Gothicの採用例を新橋で発見
davidoffはタバコ屋？
アバンギャルドにみせかけて，センチュリーゴシック
fとGに注目すればそれほど難しくない
センチュリーゴシックの採用例
参考資料のFutura
※次回は美しくかわいい欧文サンセリフ２を執筆予定
